2.10 仮想通貨におけるソラナ(Solana)とは？

このセクションでは、仮想通貨におけるソラナ（Solana）とは何かについて解説していきます。ソラナは、すべての仮想通貨愛好家が知っておくべきプロジェクトであるため、間違いなく独自のセクションを設ける価値のある仮想通貨トピックの１つです。

2015年にイーサリアム（ETH）が登場したとき、それは革新的な仮想通貨の技術でした。しかし、時間の経過とともに、ETHのあらゆる側面を改善することを目的とした複数の新しいプロジェクトが誕生し、ソラナは、これらのプロジェクトの中で最も成功したプロジェクトの1つとみなされます。

このセクションでは、ソラナとは一体何かという疑問に答えていきます。より具体的には、ソラナの基礎とソラナがなぜ特別なのかを分かりやすく解説していき、「プルーフ・オブ・ヒストリー(Proof-of-History)」の考え方についても触れていきます。

それでは始めましょう！

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What is Solana in Crypto? (Beginner-Friendly Animation)

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ソラナ (Solana/SOL) とは？

まず非常に簡単に言うと、ソラナは、今日の未来のイーサリアム2.0です。しかし、まず基本的な質問に答えていくことから始めましょう。まず、Solanaとは正確には何ですか?

ソラナは、世界で 2 番目に大きい仮想通貨プラットフォームであるイーサリアムによく似た仮想通貨プロジェクトです。イーサリアムと同様に、ソラナは、分散型アプリケーション、スマートコントラクト、その他の素晴らしいプロジェクトを作成するためのツールと環境をユーザーに提供することを目的としています。

これらすべてが、イーサリアムとソラナの2つをビットコインと比較した時の最大の違いです。ある種の金銭的価値を持つ資産だけでなく、何らかのユーティリティロジックを開発することを目的としているため、それらをスマートチェーンと呼ぶことにしましょう。

さて、筆者が今口走ったことが宇宙人の会話のように聞こえる場合は、ソラナの説明を続ける前に、このBitDegree仮想通貨101ハンドブックの前のセクションを読むことを強くお勧めします。これは、このセクションで話していること、そして仮想通貨の世界全般についてより深く理解するのに役立ちます。

これをどのように判断するかは次のとおりです。同じゲームのコンソールを7 ～ 8年以上使用していると想像してみてください。そのコンソールは正常に機能し、信頼性がありますが、問題もあります。古くて、動作が遅く、最新のゲームが利用できず、時々非常に熱くなる傾向があります。更に、最近、別のコンソールのブランドがリリースしたお気に入りのゲームの最新バージョンをサポートしていない可能性があるという事実は言うまでもありません。

さて、ある日、あなたは地元のゲームストアで、別のブランドの新しいコンソールが宣伝されていることに気づきました。それは、現在の「ジョイ・マシン」よりもはるかに高速で高度なゲーム機です。ただし、問題が 1 つだけあります。それは、あなたの友人や知り合いの人は、あなたが現在使用しているのと同じ古いコンソールを使用しているということです。

今使用している古いコンソールを切り替えるべきでしょうか？

この新しい異なるブランドのコンソールが、古いゲーム機で生涯プレイしてきた重要な古いゲームの一部をサポートしていない場合はどうすればよいでしょうか?

そして、もう 1 つ検討すべきポイントは、古いコンソールに対してもファームウェアのアップデートが計画されているということです。ファームウェアのアップデートにより、今愛用している古いゲーム機がより高速かつスムーズに使用できるようになり、もしかしたら、まだプレイしたいと夢見ているお気に入りのゲームの最新バージョンとの互換性ももたらされるかもしれません。しかし、これはすべて今の段階では単なる計画であり、そもそもそれがすぐに起こるかどうかもわかりません。

上記は少し遠回りな例のように聞こえてしまうかもしれないですが、これが多くの人々がイーサリアムとソラナをどのように見ているかという具体的な例です。 ETHは非常に人気があり、スマートコントラクトやその他の分散型プラットフォームが構築される古い標準です。一方、ソラナは非常に高速なトランザクション速度と高度なスケーラビリティ機能を提供しますが、これらはまだイーサリアムには無く、今後使用される予定となっています。

それでは、イーサリアムとソラナのどちらを選びますか？

ETHからソラナに切り替えるべきでしょうか？それとも、これら 2 つのブロックチェーンは相互に組み合わせて使用​​する必要があるでしょうか？

これらの (および同様の) 質問に答えるためには、まずソラナの魅力、メリットを理解する必要があるでしょう。

ソラナ(Solana/SOL)の主な機能とは?

先ほど述べたように、ソラナはイーサリアムの中核的な側面をすべて改善することを目的としています。これらには、トランザクション速度、スマートコントラクトの作成、手数料、コンセンサスアルゴリズムの使用、一般的な使いやすさなどが含まれます。それでは、その特徴を例を使ってわかりやすく解説していきたいと思います。

まず、あなたは別の国にいる友人に送金することを計画していると想像してみてください。おそらく、あなたはその友人にお金を借りているか、その友人から新しいコンソールを購入しようとしていると考えることにしましょう。

送金には 2 つの方法 (または 2 つの支払いゲートウェイ) があります。これらを方法Aと方法Bと呼びましょう。方法Aでは、送金し、友人に届くまで数時間待つ必要があります。 ただし、方法Bで送金した場合は、「送信」ボタンを押すと即座に、友達が送金を受け取ることができます。

これは、イーサリアムやソラナでのトランザクションの仕組みによく似ています。イーサリアムは1秒あたり最大約40件のトランザクションを処理できます。これはかなり十分なものと捉えることができますが、一方、ソラナは同じ1秒間に最大約70,000件のトランザクションを処理できます。そして、これはイーサリアムの未来でもあります。

ソラナのトランザクション速度は驚くべきもので、今日のイーサリアムと比較する必要すらありません。これらの指標を世界的に比較して理解するために、従来の銀行業務を例に挙げたいと思います。VISAは、理論的には1秒あたり最大24,000件のトランザクションを処理できます。ブロックチェーン上では70,000件ですが、現実世界では24,000件のトランザクションです。

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さて、ここでまた、あなたが友人に送金する例に戻って考えてみましょう。たとえば、10ドルを送金したいとします。遅い方法Aで送金した場合、友人にお金が届くまでに長時間待たなければならないだけでなく、取引手数料として、たとえば4ドルを支払わなければなりません。同じ10ドルを方法Bで送金する場合、取引手数料はわずか数セントです。

つまり、最も遅いサービスに対してより多くの料金を支払うことになりますが、その事に意味がありますか？言ってしまえば、ビジネスクラスを格安で利用する代わりに、エコノミークラスの航空券に3倍の料金を支払うようなものです。

これは、ソラナについて話すときに出てくるもう 1 つの大きなポイントです。ソラナのネットワークを使用すると、ユーザーはイーサリアムで支払うコストの数分の一で取引を行うことができます。

さて、スマートコントラクトに関して言えば、「スマートコントラクトとは?」という別セクションがありますので、このトピックをより深く理解したい方は、ぜひそちらの方もチェックしてみてください。ここでは、スマートコントラクトは、人間の介入なしに特定のプロセスを実行するように設計された、特別な自動化された契約であるということだけを述べておきます。

当初、スマートコントラクトはイーサリアム独自の発明でした。 ETHはこの概念を思いついた最初のブロックチェーンであり、ネットワークの背後にある開発者はこの概念を飛躍的に発展させました。ただし、ソラナはスマートコントラクトの開発もサポートしています。

ソラナでは、スマートコントラクトの開発がETHよりもはるかに高速かつ簡単です。実は、これにはさまざまな理由があります。 ソラナはイーサリアムとは異なるプログラミングのソフトウェアを使用しており、導入が簡単で、開発者が正確に理解するまでの時間が短くなります。

プルーフ・オブ・ヒストリー（Proof of History）とは?

ソラナについて調べていると、必ずと言っていいほど「プルーフ・オブ・ヒストリー（Proof of History）」という言葉が出てきます。

このパートは少しだけ技術的な内容になってしまいますが、これから出てくる各概念については出来るだけ分かりやすく説明していき、後半の方では、もっと詳しく学習できるリソースについてもご案内しますのでご安心ください。

仮想通貨の世界には「コンセンサスアルゴリズム」（またはコンセンサスメカニズム）と呼ばれる概念があります。本質的に、これが指すのは、さまざまなブロックチェーンの背後にあるコミュニティーがどのように意思決定を行い、深刻な疑問や問題について合意に達するかという方法です。

最も一般的なコンセンサスアルゴリズムは、プルーフ・オブ・ワーク（Proof of Work）とプルーフ・オブ・ステーク（Proof of Stake）です。一見すると、ソラナは別のコンセンサスアルゴリズムであるプルーフ・オブ・ヒストリーを使用していると思われるかもしれませんが、実はそうではありません。

プルーフ・オブ・ヒストリーは、実際にはプルーフ・オブ・ステークの改良版であり、おそらく今後数年のうちにイーサリアム 2.0で採用されるメカニズムです。 プルーフ・オブ・ステークのすべてのステーキング機能に加えて、プルーフ・オブ・ヒストリーはトランザクション確認用のユニバーサル・タイムスタンプも実装します。

従来、ネットワーク上のさまざまなバリデーターがトランザクションを確認する場合、同じネットワーク内の他の参加者のローカルタイムを知ることなく、自身のローカルタイムのタイムスタンプに依存してその情報を送信します。言い換えれば、あなたがニューヨークにいて、友人がベルリンに住んでいる場合、同時にトランザクションを確認したとしても、時差によりタイムスタンプは大きく異なります。

標準化された時間/タイム、つまり、世界的に信頼できるタイムソースがないことは、トランザクションが進行するときに、ネットワーク内の他のすべてのアクティブなグループが、設定した同じタイムスタンプで同期を維持するという保証がないことを意味します。そして、何が起こったのかを理解するのに時間がかかり、ブロックチェーンでは時間がすべてであるため、これはネットワーク速度にとって大きな変化となります。

通常、イーサリアムなどのほとんどの「スマート」ブロックチェーンは、純粋に外部メカニズムに依存してタイムスタンプを追加します。その後、タイムスタンプを適用して、受信した順序ですべてのトランザクションを確認します。

ご覧のとおり、ネットワークの同期はソラナの重要な機能です。 プルーフ・オブ・ヒストリーは、すべてのトランザクションの確認を組織化された、設定された時系列順に並べることによって、これを整理します。また例を挙げてみましょう。

あなたが自宅で仕事をしていて、あまり外出する気になれないので、いくつかのものを注文することにしたと想像してみてください。スーパーで食料品を注文し、地元のレストランでランチを注文し、別の町の書店で本を注文します。注文はすべてそのようにして行いました。

ただし、レストランは半分空席だったので、あなたのランチが一番先に届きました。そして、本は二番目に到着。書店は、近くの店舗にこの本があることに気づいて、その店舗から本を発送したので早く届きました。そして、町で交通渋滞があったので、食料品の受け取りは最後となりました。

さて、これらのプロセスはすべてランダムな順序で発生しましたが、各注文の発送をいつ依頼したか、そしてそれぞれの施設によっていつ発送されたかを正確に確認できるアプリがあり、これによって、いつ到着したかに関係なく、いつ送られたかを確認することができます。

ここで、読者の皆さんに一つ留意してもらいたいことがあります。先ほど解説したプルーフ・オブ・ヒストリーの概念はとても単純化された広範な説明であり、この概念はそれよりもはるかに難しく、複雑で、他にも重要視する側面が多々あります。

このセクションで最後にお伝えしたいのは、「イーサリアムキラー」というアイデアです。 ブロックチェーンネットワークの背後にあるコミュニティーは、ソラナや同様のプロジェクトがイーサリアムを超え、優れた仮想通貨プロジェクトになると信じているため、よくそのようにラベル付けされます。

しかし、時間が経つにつれて、現実はそれほど単純ではないことが明らかになっています。これらの高度な「イーサリアムキラー」は、多くの場合、独自に多くの問題を抱えています。たとえば、ソラナはネットワークのバグにより2020年12月にダウンしました。分散型プロジェクトではネットワークが完全にシャットダウンする可能性がそれほど高くないはずなので、これは懸念すべき問題の一つです。

それに加えて、ソラナの分散化の側面に関する懸念もあります。ブロックチェーンプロジェクトの背後にあるチームは、このセクションの前半で説明した驚くべきトランザクション速度を達成するために分散化を犠牲にしているとして批判されています。

イーサリアムがETH 2.0と呼ばれる大規模なアップデートを開始する準備を進めていることから、仮想通貨ファンは「イーサリアムキラー」を探すべきではなく、分散型のブロックチェーンを活用した未来を共に創造することを目指すべきであることがますます指摘されてきています。ソラナ (Solana/SOL) が、これからの未来の重要な一部となる可能性を持っていることは間違いないです。