2.2 仮想通貨の仕組みとは？

このセクションでは、仮想通貨が一体どのような仕組みになっているかを詳細且つ、仮想通貨初心者にも簡単に、わかりやすく解説していきたいと思います。

今日、仮想通貨や暗号資産と言った言葉をよく聞くことがあると思います。数年前では文字通り仮想のようなアイデアでしかなかったようなことが、実は、今日では仮想通貨を取引したり、仮想通貨を使って取引をしたり、友人や親戚に送ったり、仮想通貨で商品やサービスを売買したり、さらには仮想通貨の貸し借りをしたりすることもできます！

しかし、仮想通貨を使ったこれらのアクションを実際に実行するときに、バックグラウンドで何が起こっているかについて考えたことはあるでしょうか？実際に仮想通貨を使ったトランザクション（取引）では、トランザクション毎にたくさんのことがバックグラウンドで起こっています！

このセクションでは、「仮想通貨がどのような仕組みになっているのか？」という疑問を深く掘り下げていきます。具体的には、仮想通貨のユニークな点、トランザクション中に何が起こるのか、そもそもなぜこれらの質問を考慮すべきなのかを探っていき、初心者の方にもわかりやすく、出来るだけ簡単に解説していきます。

それでは、早速始めましょう！

ビデオ解説

動画解説: 仮想通貨の仕組みとは？

読書が苦手ですか？「仮想通貨の仕組みとは？」の動画解説を見てみてください。

How Does Cryptocurrency Work? (Explained with Animation)

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仮想通貨のユニークな点

仮想通貨とは何か、そしてそれがどのような仕組みで機能しているのかを実際に理解するには、まず仮想通貨が構築されている基盤のテクノロジーであるブロックチェーンを理解する必要があります。これは、別のセクションの「ブロックチェーンとは？」で詳しく紹介しているので、まだそちらを読まれていない場合は、この記事の内容をより深く理解する為に、そちらの方も合わせてチェックしてみてください。

とは言っても、このセクションの文脈では、ブロックチェーン技術の重要な機能の 1 つである自動化された不変の簿記に焦点を当てていきたいと思います。

簡単に言うと、ブロックチェーンは巨大なデジタルデータベースです。これは、単一の時系列チェーンによって接続された複数のボックスとして考えることができます。各ボックスには実行するトランザクション（取引）に関する情報が含まれており、チェーンはすべてを整理して、つまり、時系列にデータを保つのに役立ちます。

これは、仮想通貨をユニークなものにする第一の点です。各仮想通貨がブロックチェーンに基づいており、仮想通貨に関係するすべてのトランザクションもそのブロックチェーンに記録されるという事です。視覚的な例として、これを銀行として想像してみてください。すべての送金とクレジットカード取引は銀行によって記録されます。

現在、確かに、仮想通貨と仮想通貨のトランザクションは、従来の銀行機関やデフォルトの送金方法よりも改良されたものであると広く考えられています。そうなる最大の理由の 1 つは、仮想通貨の持つ透明性と不変の簿記です。

従来の銀行は、顧客の個人情報の管理に関してさまざまな問題に遭遇する可能性があります。データ侵害、停電、昔ながらの人為的ミスなどは、起こり得る問題のほんの一部です。ブロックチェーンは、一般的に、完全に透明で分散化されているため、前述の問題が致命的な欠点となることはありません。

次に、匿名性の側面もあります。従来の銀行機関に関して言うと、匿名性は問題外の話です。身元を明らかにし、お金の出所や送金先などについて透明性を保つ必要があります。したがって、ティムという名前の友人がいたとして、彼にお金を送金したい場合は、ティムに送金する理由を銀行に伝える必要があり、怪しいビジネスに巻き込まれない為に、ティムが不審な人物ではない事を確認する必要もあります。

これは少し言い過ぎかもしれませんが、従来の銀行では、この点に関してはすべてが非常に厳格ですが、仮想通貨の場合はその逆です。仮想通貨の背後にある同じブロックチェーン技術は、匿名性を維持することを目的としています。

具体的には、これは仮想通貨ウォレットの助けを借りて行われます。各ウォレットには、「公開鍵のウォレットアドレス」と呼ばれる固有のコードが関連付けられています。仮想通貨を取引するとき、すべての情報はブロックチェーンに保存され、誰でも見ることができるように公開されますが、誰もが見ることができるのは、ティムのウォレットアドレスに X 額の仮想通貨を送信する送信者のウォレットアドレスだけです。

言い換えれば、ティムに仮想通貨を送ったのが誰かは誰も知りません。

最後に、仮想通貨とその仕組みに関して強調したいのは、ブロックチェーンだけでなく、複数の異なる仮想通貨プロジェクトが存在するという事実です。これらの仮想通貨プロジェクトにはそれぞれ独自の特別な機能があり、その多くは非常にユニークな作業モデルを持っています。

つまり、このセクションでは、仮想通貨取引の観点から、仮想通貨がどのように機能するかという一般的な側面に焦点を当てています。

暗号化技術の独自の機能に関する限り、これが物事の一般的な要点です。ご想像のとおり、この点に関しては他にも取り上げるべきことがたくさんありますが、前述したように、これは別のセクションで取り上げています。ここまでで説明した概念があまりピンと来ないという方は、「仮想通貨 101 ハンドブック」の他のセクションを確認してみてください！セクション毎に仮想通貨に関する各トピックを初心者の方にも簡単に、わかりやすく解説しています！

仮想通貨取引中には何が起こっているのか?

仮想通貨のユニークな点については大体理解できたところで、今度は仮想通貨のトランザクションの仕組み、具体的には仮想通貨のトランザクションを実行すると何が起こるのかを見ていきたいと思います。一貫性を保つために、先ほどのティムに仮想通貨を送信すると仮定した時の例を使っていきましょう。

ここでは、ティムにビットコイン (BTC) を送ることにしたと想像してみましょう。これは他のほとんどの仮想通貨でも同じような仕組みで機能しますが、おそらくビットコインが最も単純な例です。

したがって、このトランザクションを実行するには、BTC が入った仮想通貨ウォレットが必要になります。ウォレットを使って、受信者のウォレットアドレス、送信したい仮想通貨の量を入力し、いくつかの確認事項を通過します。ほとんどのウォレットはこのように機能します。

これで、BTCを送信するとすぐに、トランザクションがネットワークに送信されます。ビットコインの場合、それを確認するには検証が必要です。これはブロックチェーンテクノロジーで採用されている中核的なセキュリティ対策であり、「コンセンサスアルゴリズム」と呼ばれ、仮想通貨ネットワークの安全性と不正行為に対する耐性を維持するのに役立ちます。

この用語は仮想通貨初心者の方には特に難しく聞こえてしまうかもしれませんが、とても簡単に言うと、ブロックチェーンがトランザクションの正当性を確認する方法のことです。異なるブロックチェーンは、それぞれ異なる方法を使用しており、ビットコインの場合、コンセンサスアルゴリズムは「プルーフ・オブ・ワーク (Proof-of-Work)」と呼ばれます。

「仮想通貨のマイナー」という言葉を聞いたことがありますか？さて、これがプルーフ・オブ・ワーク (Proof-of-Work) の意味です。マイナーとは、コンピューター (またはその他の特別なデバイス) を使用して仮想通貨を稼ぐ人々のことです。マイナーは、ティムにビットコインを送信するトランザクションなど、ブロックチェーン上で発生するトランザクションを確認することで仮想通貨を獲得します。

ご想像のとおり、これはそれ自体が非常に大きなトピックとなりますが、今のところは、先ほど述べたことを覚えておいてもらえれば充分です。トランザクションを実行すると、トランザクションはブロックチェーン上のキューに入れられ、確認を待ちます。これで、あなたの取引が正当であれば、必要な確認がすべて受信され、送信したビットコインはすぐにティムのウォレットに届きます。

逆に、「システムを騙す」ことに決めて、ある種のハッカーのような欠陥のあるトランザクションを実行しようとすると素早く拒否されます。これがコンセンサスアルゴリズムとブロックチェーンセキュリティの言わば魔法です。

仮想通貨への投資がどのような仕組みになっているかを詳しく知りたいと思っている場合は、このプロセス全体についても知っておく必要がありますが、要は、仮想通貨を購入したり、その他のトランザクションを実行したりすると、それらのプロセスの多くがバックグラウンドで非常に素早く実行されているという事です。

非常にわかりやすく言うと、まさにこれが仮想通貨取引の本質的な仕組みです。先に述べたように、各仮想通貨におけるこのプロセスは、仮想通貨毎に若干異なることを念頭に置いておいてください。特に今日では、非常に多くの新しいブロックチェーンプロジェクトが常にあちこちで生まれています。ただし、どちらの場合でも前提は変わりません。

仮想通貨の仕組みを知っておく必要があるのはなぜ?

さて、仮想通貨がどのように機能するのかについての一般的なアイデアは理解できたところで、続いては、「なぜ」、具体的には、そもそも、なぜ仮想通貨の仕組みを知ることが重要なのかについても説明していきたいと思います。

仮想通貨に興味を持っている方は皆、自分なりに何らかの理由をを持って仮想通貨についてリサーチまたは勉強している事でしょう。ただ、筆者がここで強調したい点は、誰もが仮想通貨について、それがどのような仕組みになっているのか、取引中に何が起こるかなどについて学ぶ必要があるということです。

なぜそうなるのかという最大の理由は、実際にはとても単純です。仮想通貨の人気が高まるにつれ、徐々に仮想通貨は私たちの日常生活に組み込まれてきています。統合にはまだ時間がかかっていますが、以下で挙げる例を少し考えてみてください。最も単純な例として、PayPalや Visaなどの主要な支払いゲートウェイが仮想通貨送金の受け入れと実行を開始することです。

それに続いて、仮想通貨がどのような仕組みで機能しているかを理解すれば、潜在的な詐欺やハッキングの試みから身を守ることが効率良く行うことができます。通常の仮想通貨取引とバックグラウンドで行われている怪しい取引の違いを理解出来ていれば、悪意のある個人や組織があなたを騙すことはできません。

最後に、仮想通貨の仕組みを学ぶことは、仮想通貨の世界全体を学ぶ上で取るべき最初のステップでもあります。仮想通貨とその背後にあるブロックチェーン技術は、業界全体を構成する核となる重要な要素の一部です。

これは、仮想通貨市場がどのように機能するのか、さらには、仮想通貨への投資がどのように機能するのかを調べたい場合にも当てはまります。仮想通貨の背後にあるテクノロジーと、取引中に何が起こるかを理解すると、投資の旅を始めるための準備が整います。

暗号化技術の重要性を理解するために必要なのは、DeFi (分散型金融) を見てみることです。これは新しく登場した金融形態であり、すでに巨大な投資家と信じられないほどの資金を抱えています。それが仮想通貨の融資プラットフォームであっても、ブロックチェーン技術に基づくギャンブルゲームであっても、ある種のウォレットプロジェクトであっても、本質的に、すべては本記事で紹介した仮想通貨の仕組みの基本に帰着します。