2.5 ステーブルコイン、アルトコイン、ラップドコインとは一体何か？

このセクションでは、ステーブルコイン、アルトコイン、ラップドコインとは何なのか、そしてそれらの違いについてわかりやすく解説していきます。

仮想通貨の世界には業界特有の専門用語がたくさんあります。仮想通貨を学び始めたばかりの場合、たくさんの聞き覚えのないような用語に出会すと思います。

これらの用語の多くは仮想通貨初心者を混乱させる可能性が大きく、これは暗号通貨に関連するさまざまな表現や名前をすべて考慮した場合に特に当てはまります。と言うことで、今日はその混乱を解消していきたいと思います。

このセクションでは、数ある混乱するような仮想通貨用語の中から、主に、アルトコイン、ステーブルコイン、ラップドコインの三つについて説明していきたいと思います。まず、それぞれのコインが何であるかをいくつかの具体的なわかりやすい例と共に説明していきます。次に、これらの暗号資産が主にどこで使用されているかについても合わせて紹介していきます。

それでは、早速始めていきましょう！

ビデオ解説

動画解説: ステーブルコイン、アルトコイン、ラップドコインとは一体何か？

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What are Stablecoins, Altcoins & Wrapped Coins Explained!

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アルトコイン、ステーブルコイン、ラップドコインとは?

まず、これらの概念をより深く理解するために、各用語を個別に分解する必要があります。

正直なところ、アルトコインの定義は、それを側面的に理解するだけであれば、この三つの定義の中で最もわかりやすく単純です。ただ、この用語には長い歴史があり、長年にわたって少しずつ変化してきました。

用語の起源から、「仮想通貨のアルトコイン」は、ビットコインではない他のすべての仮想通貨を指しました。つまり、イーサリアムであれ、カルダノであれ、柴犬であれ、これらはすべて「アルトコイン」と呼ばれます。なぜなら、それらは単純にビットコインではないからです。

しかし、時間の経過とともに、仮想通貨市場は爆発的に成長してきました。毎日のように新しいコインやトークンが市場に登場しています。これが、ある時点から人々が「アルトコイン」、「最高のアルトコイン」「アルトコインをどこで購入できるか?」という用語を使い始め、ビットコイン、イーサリアム、リップルなど現在トップ１０に人気のある仮想通貨以外のさまざまな仮想通貨をすべて意味するようになりました。つまり、コインまたはトークンがトップ１０リストに含まれていない場合、それは「アルトコイン」とみなされます。

仮想通貨コインとトークンの違いがわからない場合は、「コインvsトークン」の別セクションで詳しく解説していますので、ぜひそちらの記事をチェックしてみてください。

アルトコインとは何かという話に戻りますが、それは次のように考えることができます。キャンディー ショップが 1 つのチョコレートバーのブランドを在庫していると想像してみてください。そのブランドは歴史が長く、最も人気があり、誰もが知っている名門のチョコのブランドだとしましょう。時間の経過とともに、新しいブランドのチョコレートがショップに登場し、人気を集めています。大人気になるものもあれば、直ぐに店頭から消えていくものもあります。したがって、ある時点で、誰もが最初のブランドと、その後何年にもわたって人気を博してきた他のいくつかのブランドのすべてを知ることになるでしょう。一方で、残りの人気トップにランクインしないチョコレートバーのブランドは、言ってしまえば、消費者が気まぐれで時々買うような「代替品」とみなされます。

ただし、もっとわかりやすく言ってしまうと、アルトコインを要は「ビットコインの代替品」とみなすこともできます。したがって、友達が「アルトコインへの投資」を考えていると言うたびに、それが何を意味するのかがわかるようになります。

次に、ステーブルコインとは何か？の質問に移りましょう。最近では、ステーブルコインは多くの論争の対象となっていますが、ステーブルコインの背後にある前提は非常に複雑であり、真に理解するのは技術的で難しい場合があることは先に述べておく価値があると思います。

では、ステーブルコインの仕組みとは一体何でしょうか？ステーブルコインは、フィアット通貨 (または政府通貨) に固定された仮想通貨資産です。ほとんどの場合、これは米国ドルになります。ここで言う「固定された」とは、単一のステーブルコインの価値がドルに「結び付けられる」ことを意味します。つまり、1 つのステーブルコインは、（理論上）常に１ドル（または固定されている通貨の１単位）の価値があります。

それに続いて、ステーブルコインについて話すときも「裏付けられた」という用語が必ず出てきます。簡単に言えば、これは、発行されるステーブルコインごとに、それを裏付ける何らかの確立された資産が存在することを意味します（ほとんどの場合、これは実際の米ドルになります）。

したがって、次のように考えてみてください。あなたが持っているコンサートのチケットを他の人に売ることに決めたと想像してみましょう。誰かがあなたのところに来て、1ドルでチケットを購入しました。さて、この例では、予期せぬ出来事により、チケット購入者の半数がコンサートに行かないことを決め、払い戻しを求めているとしましょう。

チケット代として支払われたお金をすべて持っていて、それをチケットの返金に使用できる場合は、払い戻しを行うことが出来るので何も問題がありませんが、そうでない場合、突然、チケットを返金するためのお金がなくなり、あらゆる種類の問題が発生し始めます。

とても特殊な意味では、同じ感情がステーブルコインにも当てはまります。そのため、すべてのステーブルコインは政府の資金、またはある種の価値のある確立された資産によって裏付けられる必要があります。これは、裏付けのない資産に関して仮想通貨の世界でこれほど多くの論争がある理由でもあり、そもそもステーブルコインが安全なのか人々が疑問を抱いている理由でもあります。

ここで言及しておく価値があるのは、ステーブルコインもいくつかの異なるカテゴリーに分類されているということです。その中で最近最もよく知られているのは「アルゴ」、つまりアルゴリズム型ステーブルコインです。これは独自のセクションを設ける必要のある複雑なトピックですが、短くわかりやすく言ってしまえば、アルゴリズム型ステーブルコインは価格を安定させるために特別なアルゴリズムを利用します。テラリアイベントのニュースでご存知の方もいるかもしれませんが、このタイプのステーブルコインはまだ広く成功していません。

つまり、アルトコインはビットコインではないすべての仮想通貨のことを指しますが、ステーブルコインは価格が従来の通貨、多くの場合米ドルに固定されている特別な暗号資産です。では次に、ラップドコインとは何でしょうか？

実を言うと、仮想通貨を始めたばかりの場合、ラップドコインはおそらく最も理解するのが難しいと思います。ここではできるだけ簡単に説明したいと思いますが、このトピック全体をより深く理解できるように、「仮想通貨 101 ハンドブック」の他のセクションも参照してみてください。

まずは例を挙げて考えてみましょう。2人の友人 (1人は別の都市に住んでいて、もう1人は別の国に住んでいます) にいくつかの荷物を送りたいと想像してみてください。たとえば、自分で手作りしたオーダーメイドのカップなど、同じものを2つ送りたいとします。

別の都市から来た友人の場合、カップの梱包プロセスはとても簡単です。カップを箱に入れ、緩衝材を詰め、すべてを包み、発送シールを貼り、郵便局から発送するだけ。単純です！

ただし、他の国の友人の場合は、状況が少し複雑になります。おそらく、カップの包み方や梱包方法に特別な方法が要求されるのではないでしょうか？もしかしたら、荷物の住所の書き方に特別な方法があるのではないでしょうか？また、ボックス自体についてはどうでしょうか。おそらく、非常に特殊なタイプのボックスを使用する必要があるでしょうか?

つまり、同じ商品を両方の友人に発送する場合、梱包方法と輸送方法は大きく異なるということです。ある意味、これはラップドコインの仕組みと似ています。

ラップドコインを使用すると、オリジナルのコインをサポートしないプラットフォーム上で特定の仮想通貨を取引できるようになります。ラップドコイン (ラップされた仮想通貨) は、言わば、書面による借用書のようなものです。元の暗号資産と同じ品質を持ち、同じ価格変動に従い、いつでも元の暗号資産と交換できます。

ここでの最も単純な例は、イーサリアム (ETH) とトラスト仮想通貨ウォレットです。イーサリアムには独自のネットワークがありますが、トラストウォレットは別のネットワークに基づいています。したがって、ETHをトラストウォレットに保持できるようにするには、同等のものが必要です。ここで WETH (ラップドイーサリアム) が登場します。

確かに、これらすべてをすんなりと理解すると言うのはそれほど簡単ではありませんが、そうは言っても、仮想通貨の世界と関わり始め、前述の資産タイプに実際に触れていけば自ずとここで説明している内容がもっと理解できると思います。

アルトコイン、ステーブルコイン、ラップドコインはどこで使用されるのか?

ここまで、アルトコイン、ステーブルコイン、ラップドコインとは何かについて出来るだけわかりやすく解説してきました。最後に、これらすべての資産がどこで使用されているのか、そしてそもそもなぜそれらの資産が存在するのかについて少し説明したいと思います。

同じ順序で、まずはアルトコインから始めましょう。正直に言うと、アルトコインは本当に一目瞭然です。「ビットコインを除く他のすべての仮想通貨には一体何の意味があるのか?」と尋ねるようなものです。

最高のアルトコインは、さまざまな仮想通貨を活用したプロジェクト、さまざまな投資戦略に関連しており、分散型金融と仮想通貨業界全体の基本要素です。アルトコインが存在しなかったら、そもそもこのセクションを読んでいないでしょう。

ステーブルコインはもう少し複雑です。ステーブルコインは、主に3つの異なる目的で使用されます。つまり、仮想通貨プロジェクトに流動性を提供すること、ブロックチェーン上の従来の資産を表すこと、そして他の仮想通貨 (ビットコインとアルトコイン) を迅速に取得するためのツールとして使用されることです。

これら3つの使用例はすべて非常に重要ですが、さまざまなメリットとデメリットがあります。現時点では、ステーブルコインは仮想通貨業界の安定性と流動性を維持するのに役立ち、トレーダーがよりシンプルかつ単純な方法で市場に投資できるようにする、と言うだけ知っておけばで十分です。

さて、ラップドコインに関しては、このセクションの前半で既にその使用例について少し触れましたが、この独特な仮想通貨は、特定の暗号資産を、その暗号をサポートしていないネットワークまたはウォレット上で取引または保存したい場合に使用されます。したがって、ネットワークによってサポートされる方法でコインを「ラップ」し、そこで取引できるようになります。

以上、アルトコイン、ステーブルコイン、ラップドコインについてお話しました。ここまでで、これら3 つの用語がそれぞれ何を意味するのか、またそれらが一般的にどこで使用されるのかを理解して頂ければ幸いです。ただし、仮想通貨の世界全体についてさらに深い知識を得るために、この「仮想通貨 101 ハンドブック」の他のセクションも是非参照にしてみてください。