7.3 ICO、IDO、IEO|どれが一番?
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このセクションでは、ICO、IDO、IEO、それぞれの概念を詳しく見ていきます。
初心者の人にとって、これらの用語はすべて同じ意味のように見え、とても混乱することでしょう。これらの略語は一体何を表しているのでしょうか?これまでのセクションでは、ブロックチェーン、dApps (分散型アプリケーション)、仮想通貨取引所などのさまざまなDeFi (分散型金融) の要素について説明してきました。今日は、これらを発足した何社かの企業やプロジェクトに焦点を当てていきたいと思います。多くの場合、それはICO、IEO、またはIDOのおかげでした。
ご覧のとおり、これらのプロセスにはそれぞれ独自の欠点があると同時に、さまざまな利点もあります。資本を調達し、DeFiプロジェクトを開始する初期段階を実行する最適な方法はどれかについて正しい単一の答えがないため、仮想通貨業界では、これらはよく議論の話題となります。
このセクションでは、ICO、IDO、IEOとは何かについてお話ししていきたいと思います。具体的には、これらの用語のそれぞれが何を意味するのか、その目的は何なのか、いつ、なぜ作成されたのか、DeFi世界の全体像におけるそれらの役割は何なのかについて詳しく見ていきます。
それでは、早速始めていきましょう!

ビデオ解説
動画解説: ICO、IDO、IEO|どれが一番?
読書が苦手ですか?「ICO、IDO、IEO|どれが一番?」の動画解説を見てみてください。
ICO vs IDO vs IEO: Which One's the Best? (Easily Explained)

ICOとは?
まずは「ICOとは?」という質問から始めていきましょう。まず、ICOとは、英語の「Initial Coin Offering」の略で、日本語では「新規仮想通貨 (暗号資産) 公開」と訳されます。
この用語が意味する役割を理解するために、次の例を使って考えてみましょう。
2014年。マークと言う男性がいます。彼はまだ19歳ですが、頭の中で革命的なアイデアを沸き起こしている、聡明で前途有望な人物です。彼は仮想通貨の世界を注意深く観察しており、ビットコインが持つ可能性と、ブロックチェーンが世界に及ぼす影響がいかに重要であるかを認識しています。
マークは、ビットコインがお金に対する根本的な新しいアプローチ、そして国際通貨システムがどうあるべきかを提供していることを理解しています。これは、分散型決済を導入する革新的なイノベーションであり、人々にお金と情報に対する権限を取り戻すことを目的としています。
マークは賢い若者です。彼は、ビットコインの中核となる分散型アーキテクチャであるブロックチェーン技術が、全世界をより良い場所にするために活用できる非常に強力なツールになる可能性があることを認識しています。金融アプリからゲーム、データ保存まで、私たちが知っている世界を変えるために使用できる可能性が詰まっていると信じています。
さて、マークはアイデアを思いつきます。それを実現するには、強力なチームと、資金、要はお金が必要です。それもたくさんのお金が。彼はどこからそれを手に入れるのでしょうか?その方法はファンドレイジングです。 しかし、ここで話しているのは仮想通貨です。そこでマークは、投資家を惹きつけることを期待して、ICO (Initial Coin Offering) を開催します。すべてが計画通りに進み、マークは最終的に1,800万ドルもの資金を集めました。
ここで例として挙げた話に聞き覚えのある人もいるかと思います。実は、この話は実際に起こった事で、これは事実に基づいた実例となります。ただし、マークの本名が実際にはマークではないという事実を除いては。マークの本当の名前は、ヴィタリック・ブテリンと言い、彼は、2014年にブロックチェーン技術の実用化を拡張するというアイデアを思いつき、綿密に計画されたICOのおかげでイーサリアムを作成するに至りました。
したがって、仮想通貨におけるICOとは、有望な仮想通貨スタートアップにとって資金調達の手段となります。しかし、実際の生活ではどのように見えるのでしょうか?
ICOの組織化は通常、次のような段階で構成されます。まず、スタートアップ企業はホワイトペーパーを作成します。ホワイトペーパーとは、企業のビジョン、使命、プロジェクトの技術的な部分、そしてそれが見逃せないものになる理由を述べた公式文書・報告書の事を意味します。
ホワイトペーパーが完成すると、そのスタートアップ企業の担当チームは潜在的な投資家を探し始めます。ホワイトペーパーを送り、アイデアを売り込み、プロジェクトをサポートするよう説得を試みます。
その後、熱心な投資家を見つけた後、実際の「Coin Offering (仮想通貨 (暗号資産) の公開)」部分が行われます。スタートアップ企業は独自のトークンを発行し、投資家に販売します。
ICOのコンセプトが魅力的なのは、そのスタートアップ企業が本当に目標を達成した場合、独自のネイティブトークンの価値が上昇し、投資家がICO中に取得したコインから利益を得ることができるという点です。
この資金調達方法の人気に貢献した他の注目すべきICOをいくつか紹介したいと思います。 2017年、バイナンスコイン (Binance Coin) は1,500万ドルもの資金を集めることに成功しました。同年、分散型オラクルネットワークであるチェーンリンク (Chainlink) はICOを通じて3,200万ドルもの資金を集めました。
ご覧のとおり、ここでの数字はお小遣いとは程遠いものです。しかし、2018年に40億ドル以上を集めたブロックチェーンプロトコルであるEOS (イオス) が開催したICOに匹敵するものは今のところありません。
このような成功事例が他の人に影響を与えたのは明らかです。 2017年は「ICOブーム」の年として知られるようになり、この年、4,000 件以上のICOが組織され、全てのICOを合わせると、220億ドル以上もの資金が集められました!その結果、人々はこれが新たな金鉱であると感じ、誰もがこの新たなトレンドを利用してお金を儲けようと群がりました。
残念ながら、この機会を掴んだのは、正直に言って勤勉な人だけではありませんでした。多くの詐欺師が、ICOという形で巧妙に隠蔽された窃盗を組織して多額のお金を投資家たちから騙し取ったこともまた事実です。
悪名高いビットコネクト (Bitconnect) は、2016年にICOを開始し、だまされやすい投資家にBCCトークンを販売して250万ドルを集めました。その他には、ピンコイン (Pincoin) も有名な例の一つです。
ピンコインの背後にあるチームは、トークンの購入と引き換えに、投資家に高い収益を約束しました。しかし、多くの人は、それは美しく装飾されたネズミ講にすぎないと言うでしょう。プロジェクトは破綻し、創設者らは投資家の資金を自分のポケットに入れたまま国外に逃亡しました。
このような悪質な資金調達の実例もあるように、ICOは、自分の資金を仮想通貨スタートアップ企業に預けるかなり危険な方法です。このような事態が続いたことから、新しい資金調達方法が生まれました。
IEOとは?
ここからは、IEOとは何かについて説明していきたいと思います。IEOとは、英語で「Initial Exchange Offering」の略で、日本語に訳すと「仮想通貨取引所を介して行う資金調達方法」という意味になります。先ほど挙げた悪質な詐欺の事態を考慮して、資金調達の手順を整理し、詐欺師や悪意のある人々が詐欺プロジェクトを組織することをより困難にするプラットフォームが必要となりました。
ICOとIDOと同様に、IEOも資金調達の方法の1つです。ここでの「取引所」とは、仮想通貨取引所を指し、この取引所が2組の参加者の間の仲介役を担います。ここで言う2組の参加者とは、プロジェクトの背後にいる人々(お金が必要な人)と投資家(お金を持っている人)の事です。
IEOが人気を集め始めたのは2019年の第1四半期でした。
本質的には、IEOはICOと非常に似ていますが、公平な第三者によって提供されるプラットフォームがあり、セキュリティ対策を採用しているため、取引全体の信頼性と透明性が向上するという点が異なります。当時、仮想通貨プロジェクトへの投資にかなり慎重になっていた投資家にとって、これは魅力的なものとなりました。
では、成功したIEOの中から、いくつか注目すべき例を見ていきたいと思います。
2019年、BitTorrent (ビットトレント) は、わずか15分の間に720万ドルもの資金を集めました。 IEOはBinance Launchpad (バイナンスローンチパッド)上で組織され、開催されました。これは仮想通貨取引所である バイナンス (Binance) が提供するプラットフォームであり、IEO 専用に作成されました。
別の例としては、TOPネットワークに対するHuobi Prime (フォビ・プライム) のIEOが挙げられます。そのIEOの結果は、わずか19秒で830万ドルの資金が集まりました。イベント名からもわかるように、IEOは仮想通貨取引所Huobi (フォビ)で開催されました。
しかし、ここで新たな問題が生じました。IEOに関する問題とは、場合によっては、全員がトークンの取得に参加できるわけではないということです。仮想通貨取引所は、さまざまな要件を導入するなどしてIEOに参加できる人を制限し始めました。それらの要件とは、ユーザーは取引所のアカウントを持つこと、取引所のネイティブトークンを保持すること、または取引量要件を満たすことなどです。これらの要件は、特定の取引所でIEOを組織したいと考えていたプロジェクトにも適用されるようになりました。
以上の問題が出てきた事で、もう一度、資金調達モデルの世界には何か新しい方法が必要となりました。
IDOとは?
IEOに引き続いて、次は、IDOという資金調達モデルが注目されるようになりました。 「IDO」とは、英語で「Initial DEX Offering」の略で、これを日本語で訳すと「DEX (分散型取引所) で行われる資金調達方法」となります。
補足となりますが、DEX (分散型取引所) とは何なのか、また中央集権型取引所とどのように異なるのかについての知識を再確認したい場合は、このトピックに特化したセクション「DEXとCEX」を合わせてチェックしてみてください。
現在、仮想通貨におけるICOとIDOの議論は、IDOとIEOの議論と同様に続いています。結局のところ、それらはすべて、仮想通貨スタートアップのための異なる資金調達方法にすぎませんが、IDOが他と違う点は、IDOは中央集権型取引所ではなく、ご想像のとおり、分散型取引所で行われます。
ICO、IDO、IEO、一体どの資金調達方法が一番良いのかという議論は今だに続いています。なぜなら、これらはすべて投資家にトークンを販売することで、スタートアップ企業が資金を調達できるようにする方法だからです。要は、どの方法も目指す目的は一緒という事です。 IDOでは、プロセス全体がDEX上で行われるため、ICOやIEOで生じる問題、つまり透明性、安全性、参加要件の欠如が解決されます。
IDOは、資金調達プロセス全体を実際に分散化します。IDOのファンドレイジングの主な参加条件としては、仮想通貨ウォレットの保持とインターネット接続の確保です。
IDOにより、プロジェクトは、選ばれた認定投資家ではなく、コミュニティ全体に製品を売り込むことができるようになりました。本質的には、IDOは、DeFiの「GoFundMe (ゴーファンドミー)」とよく似ています。
それとは別に、IDOを利用すると、プロジェクトが新しく発行されたトークンに対する市場の需要が何であるかを自ら実験して確認することができます。これらのトークンは、IDOが始まった時点では中央集権型取引所に上場されていないため、真に熱心な投資家は、中央集権型プラットフォームに上場される前にDEX (分散型取引所) でトークンの取引を開始できます。
ここでは実際の例をいくつか紹介したいと思います。 2020年8月、データ交換プロトコルのOcean Protocol (オーシャンプロトコル) が、Balancer (バランサー) で180万ドルの資金を集めました。また、2020年10月に、分散型プロトコルであるPolkastarter (ポルカスターター) が Uniswap (ユニスワップ) で77万5,000ドルの資金を集めました。
まとめ
本記事では、現在まさに進行中のICO、IDO、IEOに関する議論、そして最も人気のある3つのDeFi資金調達モデルとは何かについて取り上げました。実際は、どの資金調達モデルも完璧ではありませんが、仮想通貨の分野が急速に成長を遂げているのは、これら資金調達方法が存在するおかげです。多くの仮想通貨業界で有名な名前には始まりがあり、どのようなDeFi企業、dApp、または製品を調べても、それがICO、IEO、またはIDOのいずれかから始まったことは明白な事実です。