2.1 仮想通貨とは？

このセクションでは、仮想通貨とは一体何なのかについて初心者の方にもわかりやすく解説していきます！

仮想通貨とブロックチェーン技術の世界は、全体的に、複雑な概念やアイデアに満ちています。それに加え、日々新しい概念が一般の人々に紹介されているので、実際、このことが仮想通貨初心者の人が業界に参入することを困難にしている可能性が大いにあります。

しかし、基本さえ正しく理解していれば、最も難しい概念でも親しみやすく、理解することが容易になります。そして、それがまさにこの記事の最大の目的である、仮想通貨のトピックを楽しく、そして、初心者の方にも出来るだけわかりやすく、簡単に解説することです！

仮想通貨のすべての基礎は、「仮想通貨とは一体何か？」を理解することから始まります。

このセクションでは、仮想通貨とは何か、その背後にある目的、そしてそれらが従来の世界通貨とどのように異なるのかについても合わせて説明していきます。

それでは、早速始めていましょう！

ビデオ解説

動画解説: 仮想通貨とは？

読書が苦手ですか？「仮想通貨とは？」の動画解説を見てみてください。

What is a Cryptocurrency: For Beginners (Animated Explainer)

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仮想通貨とは?

では、仮想通貨の概念を初心者の方にもわかりやすく説明するには一体どうすればよいでしょうか?

この質問に対する最も簡単な答えは、仮想通貨はブロックチェーン技術に基づいたデジタルマネーであるということです。このセクションの主題を維持するために、ブロックチェーンとは何かについては詳しく説明しませんが、それについては、「Birdegree 仮想通貨 101 ハンドブック」に専用のセクション「ブロックチェーンとは？」がありますので、そちらを参照してみてください。

仮想通貨は、英語では「cryptocurrency」と言いますが、この「crypto」は「cryptography (暗号化)」の短縮版です。日本語では、仮想通貨と言う名前が定着していますが、暗号資産とも呼ばれ、その呼び名は、この「cryptography (暗号化)」から来ています。暗号化とは何かを学びたい場合は、それ自体が正直なところ、大きなトピックでもあります。ただ、とても短く簡単に言えば、難しい暗号を解いて解読することです。したがって、「仮想通貨 / 暗号資産」という用語は、非常に特殊な意味では、「デジタルの暗号化されたお金」とみなすことができます。

この記事を書いている時点では、現在約20,000種類の異なる暗号資産が市場に流通しています。ただし、そのすべてが成功しているわけではありません。すべての仮想通貨の約5分の1が失敗していると推定されています。これは大きな数字です！

ここで、仮想通貨がフィアット通貨、つまり私たちが毎日使用している従来の世界通貨 (米ドル、ユーロなど) とどのように違うのかを解説するために一つ例を挙げたいと思います。

あなたと友人がオンラインでコンサートのチケットを購入することにしたと想像してみてください。世界的に有名なポップスターがあなたの街にやってくると言うことで、チケットは大人気、誰もがそのチケットを手に入れようとしています。

あなたも友人もチケット販売者のウェブページを更新し続け、チケットが購入可能になるのをひたすらに待ち続け、公開されると同時に、１秒も無駄にしないよう自分の詳細情報を入力し始めます。結局のところ、一秒一瞬、すべての瞬間が重要になってくる訳です。

わずか数分で、友人はすでにチケットをメールで受け取りましたが、あなたはそのページにクレジットカードの詳細を入力するのに苦労し、ようやく実行できたと思ったらエラーが発生。銀行はメンテナンス中とのことで、明日中にメンテナンスが完了するまでクレジットカードでの支払いができません。

最終的な結果は？友達はコンサートに行く予定ですが、あなたは別のイベントを探さなければなりません。そしてクレジットカードが再び使えるようになるまで待たなくてはなりません。

さて、それでは、なぜあなたの友人は購入を完了することができたのでしょうか？お察しの方もいるかと思いますが、実は、あなたの友人は仮想通貨で支払いをしていたのです。

仮想通貨 VS 従来のお金

さて、この例を念頭に置きながら、仮想通貨と従来のお金および支払いシステムの主な違いのいくつかを探ることによって、この「仮想通貨とは何か？」の説明を続けたいと思います。このセクションの説明が、仮想通貨がこれほど人気になった理由、少なくともその理由の一部をより簡単に理解する事に役立ってくれれば幸いです。

仮想通貨とフィアット通貨の主な違いは、ガバナンス、プライバシー、透過性、取引速度、取引コストにあります。

ガバナンス

まず第一にガバナンス (Governance) です。ガバナンスとは、日本語では「統治」や「支配」、「管理」などを意味します。これはまさに暗号化技術の中核であり、一般に仮想通貨が誕生した主な理由の 1 つです。 2009年にビットコインが誕生して以来、仮想通貨は常に分散型であることを誇りにしてきました (いくつかの例外を除き)。

分散化とは本質的に、仮想通貨の背後に単一の中央管理機関が存在しないことを意味します。従来の通貨では、政府と中央銀行が自国通貨を監視しています。たとえば、米国では、FED (または連邦準備制度) がインフレや、毎年の経済への新規資金流入量などの管理を担当しています。

仮想通貨には、FEDはなく、特定の仮想通貨がどのように機能するかに影響を与える単一の統治政党もありません。代わりに、これは市場自体によって決定されるものです。つまり、言い換えれば、仮想通貨の所有者は、仮想通貨で何が起こるかについて自ら責任を負います。

ここで別の例を挙げたいと思います。市場で最大かつ最もよく知られている仮想通貨である前述のビットコインについて考えてみましょう。この暗号資産を取り巻くあらゆる側面は、その背後にあるコミュニティーによって決定されます。匿名の個人またはグループ (サトシ・ナカモトとして知られる) がビットコインを作成しましたが、それが完了すると、残りは資産の背後にあるコミュニティーに残されました。言い換えれば、ビットコインに何らかの変更を加えたい場合は、コミュニティーの大部分を支持する必要があるということです。

プライバシーと透明性

これは、筆者が強調したい次の2つの点、つまりプライバシーと透明性につながります。

従来の通貨では、どちらの点もかなり制限されています。もちろん、お店に行って現金でパンを買うこともでき、そうすると、クレジットカードの明細がなく、取引は現金で行われたため、そのパンを買ったのがあなたであることは誰も知りません。

そうは言っても、あなたが支払ったその現金は必ずどこかから出てきたものですよね？もしかしたら、道路の反対側にあるATMから引き出したばかりでしょうか？それとも友人や同僚から借りたのでしょうか？

ここで筆者が言いたいことはシンプルです。どこからお金を手に入れても、そのお金は常に政府によって追跡され、記録されます。政府が見ていないところからお金を受け取った場合、年末などに納税申告書の形であなたの国の関連税務当局や指定された特定の機関に通知する義務があります。

簡単な補足になりますが、 これを読んでいる時点で納税シーズンが近づいている場合は、「仮想通貨税を回避または最小限に抑える方法」についての専用セクションを必ずチェックしてください。もちろん合法的です！

さて、仮想通貨とは何かを理解すると、この支払い形式では状況が少し異なることに気づくでしょう。調べれば調べるほど、より複雑なものであるように見えます。そのため、さまざまな例外については検討しませんが、代わりに、仮想通貨業界のより広範なルールについてお話ししたいと思います。

したがって、仮想通貨を使用すると、実行するすべてのトランザクション (取引) が公開されることになります。それがあなたが気づいていないものである場合、それは恐ろしいように聞こえるかもしれません。ただし、心配する必要はありません。トランザクションは公開されますが、トランザクションを実行しているのがあなたであることは誰も知る事はできません。と言うのも、各トランザクションは暗号化されているので、個人の仮想通貨ウォレットのアドレスを全世界に伝えない限り、誰も知ることはできません。

これはまさに、仮想通貨自体が透明性のある資産であると同時に、プライバシーを維持できる方法です。仮想通貨は匿名で取引できるため、誰かが取引を覗き見する心配はありませんし、これらの取引はすべて公開されているため、透明性の証明も簡単です。

ここで、言っておきたいのですが、取引と潜在的な収入を国または地域の関連税務当局に報告する必要があると思われます。もちろん、それぞれの状況は異なり、お住まいの地域の仮想通貨規制によって異なりますが、それは心に留めておくべきことです。

トランザクション速度とコスト

仮想通貨が従来の通貨と大きく異なる最後の大きな領域は、トランザクション (取引) の速度とコストに関係します。ここでもう一度、例を挙げて説明しましょう。

あなたが新しいズボンを購入したいと思っていると想像してみてください。オンラインにアクセスすると、まさに探しているものと同じズボンを販売しているオンラインショップが見つかり、パンツの値段は30ドルとなっています。それはお買い得だなとあなたは言います。送料も無料ですよ！

そうは言っても、購入すると、実際には30ドルではなく35ドルが請求されたことがわかります。調べてみると、その店は地球の反対側にあり、その地域はある種の別の経済圏に属しているため、その取引を実行するには銀行から追加料金が発生することがわかります。

もちろん、実際には、物事はそれよりもかなり複雑ですが、この例はここで紹介したいポイントを充分捉えています。

従来の通貨、さらに言えば従来の支払いゲートウェイを伴う取引は、かなりのコストがかかる可能性があります。すべてはさまざまな要因によって異なりますが、どちらの場合でもポイントは同じです。

それに加えて、このようなトランザクションの処理には多くの時間がかかる場合もあります。現代では、クレジットカードやデビットカードでの支払いがほぼ即座に処理されることが普通だと感じられますが、電信送金や銀行振込については、一般に同じことが言えないことがよくあります。夜間に銀行振込を実行すると、取引が翌日まで処理されない可能性があります。これは、自分の住んでいる地域と同じ地域の人に送金する場合に限ります。

仮想通貨とは何かを理解すると、両方の点で状況が大きく異なります。取引コストに関しては、取引する仮想通貨によって、手数料が数百分の一ほどまでに低くなる場合もあります。地球の裏側にいる家族に数千ドルを送金し、その取引に１セントも支払わないことを想像してもらえると、この低コストのメリットがイメージし易いかと思います。

それでは、取引コストがもっと低くなる可能性はあるでしょうか？

はい、トランザクションが数秒以内に処理され完了した場合は、更なる低コストも可能です。もう一度言いますが、これは仮想通貨テクノロジーを使えば可能になることなのです！

最後にまとめると、ここまでで紹介してきた仮想通貨に関する事とは別に、仮想通貨とその背後にあるブロックチェーン技術に関連するメリットは、本記事で紹介した以上にたくさんあります！

本記事では、特に重要な部分だけをピックアップして、「仮想通貨とは？」を初心者の方にも出来るだけわかりやすく、簡単に解説させて頂きました。この記事が仮想通貨業界参入の為に役立ってくれれば幸いです。