2.7 dApp開発のための究極のブロックチェーン: イーサリアム

本記事では、イーサリアムとは何か、またどのように機能するのかという質問に答えていきます。

「グローバルコンピューター」という言葉を聞くと、どんなイメージが思い浮ぶでしょうか？ おそらく、私たちが毎日行っているさまざまなプロセスすべてを監視するシステムを思い浮かべる人もいれば、人類を滅ぼそうとする危険なターミネーターのようなマシーンが頭に浮かぶ人もいるかもしれません。

この質問の答えは人それぞれでしょう。「グローバルコンピューター」は実際には、イーサリアムと呼ばれる非常に有名な仮想通貨プロジェクトを説明する際によく使用される言葉です 。

このコーナーでは、イーサリアムとは何なのか、このプロジェクトの歴史 (どのようにして誕生したのか)、なぜ特別なのか、そしてETHの将来はどうなるのかについても解説していきます。

それでは、早速始めましょう！

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What is Ethereum & What is it Used For? (Animated Explanation)

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イーサリアムとは？

イーサリアムとは何なのか？という核心的な質問から始めましょう。

さて、冒頭でお伝えしたように、イーサリアム（ETH）を説明する際に、「グローバルコンピューター」という用語は実際には非常に正確な表現です。技術的に言えば、イーサリアムはパブリックブロックチェーンソフトウェアであり、ユーザーはスマートコントラクトとイーサと呼ばれるネイティブ コインの助けを借りて、仲介者なしでさまざまなプロジェクトを作成することができます。

一度に全て理解するのは大変なことだと思いますので、例を挙げてみましょう。

車を売りたいと考えているとしましょう。選択肢はいくつかあります。自分で販売することもできますが、おそらくたくさんの人と話し、車を見せることに時間とエネルギーを費やす必要があります。手間を省くために、車販売サービスを使うこともできますが、この場合、販売手数料をたくさん支払わなければなりません。いくつか選択肢はありますが、どれも理想的ではありません。

それに加えて、売却が完了した後も、大量の書類を調べて整理する必要があります。これもまた、本当に大きな悩みの種になるかもしれません。

他の選択肢について考えていると、ネット上で興味深いサービスを見つけました。これは、仲介業者や余計な官僚的プロセスを一切通さずに車を販売できる特別なプラットフォームです。販売が完了すると、プラットフォームに少額の手数料を支払うだけで、すべての書類手続きも自動的に処理してくれます。プロセス全体は100%自動化されており、公正であることが証明されています。

理論的には、イーサリアムとスマートコントラクトを利用すれば、それは全くもって可能です。スマートコントラクトについて詳しく知りたい場合は、仮想通貨初心者ハンドブックの関連記事で、スマートコントラクトの機能の詳細について解説しています。スマートコントラクトはイーサリアムで初めて導入され、ある種のプロセス (車の販売など) に参加する2者間の仲介役として機能するとだけお伝えすれば現状は十分でしょう。

ここで注目すべき点は、スマートコントラクトは自動化、そして分散化されており、不変であるということです。理論的には、すべてがはるかに高速かつ簡単になるのです。

スマート コントラクトと困難な開発作業のおかげで、イーサリアムは市場でビットコインに次ぐ2番目に大きな仮想通貨プロジェクトになりました。これは大変大きなことで、イーサリアム（ETH）とそれを支えるテクノロジーはかなり大きな注目を集めています。実際、スマートコントラクトの機能は、「グローバルコンピューター」の定義の起源でもあります。また、スマートコントラクトは「ビットコインとイーサリアムの違いは？」という質問の答えにつながります。

イーサリアムのテクノロジーが現実の世界でどのように使用できるかについて、1つの例だけご紹介しましたが、さらに多くの例を挙げることができます。イーサリアム（ETH）は理論的には、膨大な種類のアクションやサービスの自動化に役立ち、同時にこういったものをより公平かつ高速にすることができます。多くの開発者はこのことを知っているため、イーサリアムブロックチェーン上に独自の仮想通貨のネイティブプロジェクトを構築しています。

これについてはまた後ほど触れたいと思います。イーサリアムのこの側面について話すには、まずこの仮想通貨プロジェクトの歴史を調べる必要があります。

イーサリアムの歴史

イーサリアムが初めて日の目を見たのは2015年のことでした。しかし、それまでに、このブロックチェーンプロジェクトを支えるテクノロジーはすでに数年前から開発されていました。

今日イーサリアムについて考えるとき、たいてい、ヴィタリック・ブテリンという男性が連想されます。彼はイーサリアムの共同創設者の*1人*でしたが、ご想像のとおり、唯一の創設者ではありませんでした。実際、イーサリアムは、チャールズ・ホスキンソン（カルダノの創設者）やギャビン・ウッド（ポルカドットの創設者）などを含む合計8人によって設立されました。

では、なぜ今日、人々がイーサリアムと聞いて、連想するのはヴィタリックだけなのでしょうか？ 簡単に言えば、これら8人の初期創設者のうち、現在ヴィタリックだけが残り、イーサリアム（ETH）に取り組んでいます。

長年にわたり、イーサリアムには浮き沈みがあり、その過程でさまざまなアップデートが行われました。ブロックチェーンは常に多少の物議を醸していましたが（主にスケーラビリティとネットワーク料金の問題が原因）、これまでに起こった最大の論争は、おそらく2016年に起こったハッキン​​グでしょう。それはDAOのハッキングで、大量のイーサが盗まれ、イーサリアムコミュニティは二分されました。

文字通り、イーサリアムはハードフォークを経験し、その結果2つの別々のブロックチェーンプロジェクトが誕生しました。現在私たちの知るイーサリアム（セキュリティ上の脆弱性が修正された、元のブロックチェーンの更新バージョン）と、複数のセキュリティ上の脆弱性が依然として存在すると考えられている、本家のETHプロジェクトであるイーサリアムクラシックがあります。誰かに「イーサリアムクラシックとは何ですか？」または「イーサリアムとイーサリアムクラシックの違いは何ですか？」と尋ねられても、もう答えられますね！

さて、DAO、ハードフォークなど、さまざまな用語について触れました。こういった用語に詳しくない方、またはイーサリアムのガス代やアドレスタイプとは何なのか疑問に思っている方は、難しい仮想通貨のトピックが簡単に分かる仮想通貨初心者ハンドブックの関連ページをぜひご確認ください。

イーサリアムの歴史については、別途記事を設けた方が良いかもしれません。そのため、具体的な歴史の詳細をすべて説明するのは割愛させていただきます。代わりに、イーサリアムの使用用途とその機能に焦点を当てます。

ここで筆者がお伝えしたいのは、ETHは多くの困難に直面しましたが、この記事を書いている時点では、依然として業界で最も人気のある仮想通貨プロジェクトの1つであり、分散型金融（DeFi）およびブロックチェーンの多種多様な技術の進歩への道を切り開いてきたプロジェクトであるということです。

イーサリアムについて十分に説明するには、ラップドイーサリアム(Wrapped Ethereum)とは何かについても知る必要があります。一般的なラップドコインについての関連記事はありますが、単にwETHはバイナンスチェーンなどの別のネットワークに基づくイーサリアムであるということを覚えておいてください。

イーサリアムが特別な理由は？

イーサリアムとは何かについて説明してきましたが、 ETHが特別な理由と、ETHがどのようにして世界で2番目に大きな仮想通貨プロジェクトになることができたのかについて移りたいと思います。

前述のように、多くの開発者は今日に至るまでイーサリアム上でプロジェクトを構築しています。プロジェクトを構築できるということが、このブロックチェーンの人気を支えるそもそもの大きな理由の1つです。

イーサリアムを実際のコンピューターと考えることができます！ゲームをプレイしたり、エッセイを書いたり、スライドショーのプレゼンテーションを作成したりする際に、世の中にあるさまざまなコンピューターで行うことができますが、実績のある信頼性の高いコンピューターを使用することができるのであれば、おそらくそれを選ぶでしょう。一部の非常に高度なアプリケーションはコンピューターでサポートされていないことがあります。しかし、場合によっては多少の遅延は発生しますが、コンピューターがあれば、市場のほとんどのゲームやアプリケーションにアクセスすることができます。これは考慮すべき大きな要素です！

イーサリアムについても同様のことが言えます。分散型アプリケーション (仮想通貨ゲームのようなdApp) を開発する際に、信頼性の高いブロックチェーン上で、できるだけ多くのユーザーがプレーできるブロックチェーンを使用して開発したいと考えるでしょう。この場合、イーサリアムが1番良い候補です。

ほとんどのdAppやさまざまな仮想通貨プロジェクトが依然としてイーサリアム上に構築されているため、新しい開発者にイーサリアムのブロックチェーンを使用する動機を与えています (急成長しているエコシステムがあるため)。ユーザーの観点から見ても、状況はそれほど変わりません。イーサリアムのdAppには、大規模なコミュニティのフォロワーがいる可能性がありますが、他のブロックチェーン上に構築された同様のdAppには当てはまらないでしょう。

結局のところ、これがイーサリアムをどのようにして特別なものにするのでしょうか？ 平たく言えば、イーサリアムは時間の経過とともに、巨大なフォロワーと献身的なユーザーのグループを構築することに成功したのです。これは、このブロックチェーン上に存在するプロジェクトと相互作用する開発者とエンドユーザーの両方に当てはまります。

当初、イーサリアムはその画期的なスマートコントラクト機能により人々を惹きつけました。ますます多くの人がネットワークを使い始めると、雪だるま式にさらに増え続けました。DeFi、NFT、仮想通貨ゲームの人気が急上昇し、より多くの人がこういった分野に興味を持ち始め、プロジェクトのほとんどはイーサリアムに基づいており、これにより、イーサリアムネットワークも成長しているのです。

まとめ: イーサリアムの将来

この「イーサリアムの解説」記事では、イーサリアムが何に使用されるのか、そしてこの仮想通貨技術がなぜ特別なのかについて説明してきました。イーサリアムネットワークの歴史とそれを取り巻く誇大宣伝の両方に関してかなり詳しくなれたかと思います。

では、イーサリアムの将来はどのようなものになるのでしょうか？ 結局のところ、時間が経つにつれて、よりモダンで改良された新しいネットワークが登場し、現在のETHよりもさらに多くの特典を提供するでしょう。

実際のところ、長年にわたって数え切れないほどの「イーサリアムキラー」が存在しましたが、それでもイーサリアムブロックチェーンは史上最も人気のある仮想通貨プロジェクトの1つとして依然として高く評価されています。確かに、ETHにはスケーラビリティの欠如、莫大なネットワークのガス代、時代遅れの機能などの問題や論争がないわけではありません。ただし、本記事を書いている時点では、イーサリアムマージはつい最近行われたばかりです。

ETH 2.0の本当の効果が確認できるまでにはしばらく時間がかかりますが、「イーサリアム 2.0とは何か」と疑問に思っている場合は、これが現時点でイーサリアムネットワークの最大のアップデートであり、問​​題を解決することを目的としているとだけ覚えておいてください。このブロックチェーンに関連する多くの問題があり、その1つはProof-of-WorkからProof-of-Stakeへの移行です。（つまり、イーサリアムをステーキングできるようになる）こういった用語の意味や ETH 2.0アップデートについて詳しくは、仮想通貨初心者ハンドブックをぜひお読みください。このハンドブックには、これらのトピックがほとんどカバーされています！