1.6 ブロックチェーンの種類：一体何に注意すべきか?

このセクションでは、さまざまな種類のブロックチェーンについて説明していきたいと思います。

初めに、まったく異なる10台の車が並んでいると想像してみてください。ステーションワゴンもあれば、ピックアップトラックもあり、真新しくてモダンなものもあれば、ほとんどエンジンがかからないものもあります。さて、これらの物体はすべて車であり、あなたを地点Aから地点Bに連れて行くことができますが、それでも、それらの特性は互いに大きく異なります。

このまったく同じロジックがブロックチェーンにも適用できます。現在、仮想通貨の業界には多種多様なブロックチェーンが存在し、それらはすべて、ある種の問題を解決するためのユニークなアプローチを提供しているようです。では一体、数あるブロックチェーンの種類の中から、どのブロックチェーンプロジェクトが信頼でき、どのプロジェクトを避けたほうがよいのでしょうか？

このセクションでは、さまざまな種類のブロックチェーンとブロックチェーンを利用したプロジェクトを分析する際に注意すべき最も重要なポイントをいくつか見ていきます。すべての信頼できるブロックチェーンが備えるべき最も重要な機能と、潜在的な詐欺を特定する方法についても合わせて説明していきます。

では、早速始めて行きましょう！

パブリックブロックチェーン VS プライベートブロックチェーン

ブロックチェーンを分析する際に、ブロックチェーンについて最初に知っておくべきことは、ブロックチェーンには、主にパブリックブロックチェーンとプライベートブロックチェーンの２つのタイプがあるということです。

次のように考えてみてください。あなたはゲーム、特に友達と一緒にプレイできるオンライン ゲームが好きだと想像してみてください。 RuneScape (ルーンスケープ) や World of Warcraft  (ワールド・オブ・ウォークラフト) などのゲーム。

これらのゲームは両方とも、メインのパブリックサーバー上でプレイすることができ、サーバーは誰でもアクセス可能で、周囲のデジタル世界とどのように対話するかについて確立されたルールとガイドラインがいくつかあります。

ただし、どちらのゲームにもプライベートサーバーがあることは周知の事実だと思います。これらのプライベートサーバーは、ある種の個人によって所有されており、通常、モンスターの戦利品ドロップ率の向上、ダメージの増加、レアアイテムのレア度の低下などの要素がかなり変更されています。

この例は、厳密には正確ではありませんが (どちらのバージョンのゲームも個人または企業が所有しているため)、プライベートブロックチェーンとパブリックブロックチェーンがどのように異なるかについての分かりやすい例となります。

パブリックブロックチェーンは標準型です。一般的に言えば、ブロックチェーンは透過的で、完全に分散化されている為、パブリックノードによって運営され、単一の権威 (企業、個人、組織など) に属しません。それとは対照的に、プライベートブロックチェーンは単一の統治機関に属し、プライベートノードによって管理され、通常はケースバイケースなものです。つまり、非常に特殊な目的の為に使用されるので、常に利用できるわけではないということです。

つまり、このセクションでは、最も一般的で人気のあるタイプのブロックチェーン、つまりパブリックブロックチェーンに焦点を当てていきたいと思います。すべての主要な仮想通貨プロジェクトの絶対的な大部分は、これらのパブリックブロックチェーン上に構築されており、プライベートプロジェクトよりもはるかに頻繁にそれらを見かける可能性があるからです。

セキュリティ

パブリックブロックチェーンとは何かを簡単に理解できたところで、ここからはブロックチェーンプロジェクトの種類を分析する際に注目すべきポイントをお話ししていきたいと思います。このポイントに踏み込むに当たって、セキュリティがリストの最上位に来ることは言うまでもないと思います。

さて、仮想通貨について少しでも知っている方なら、これは何ら驚くべきことではないと思います。結局のところ、プロジェクトにセキュリティ機能が欠けているのであれば、そもそも検討する価値さえありません。

車に関した別の例を見てみましょう。あなたがモダンで美しい新車の購入を検討していると想像してみてください。その車は、道路上での最高レベルのハンドリングなど、数多くの豪華な機能を備えている為、運転がとても快適です。そして、実はこの車、値段がとてもお手頃です！しかし、問題が 1 つだけあります。それは、ロックする方法がまったくありません。

つまり、この車を購入して、車が提供するすべての特典を享受することはできますが、泥棒がしなければならないのはドアを開けることだけであるため、毎日盗難される危険性があります。この要素だけでも、おそらくこのような車の購入を二度考えてしまうでしょう。

ブロックチェーンもこれと全く同じことが言えます。ユーザーは、ブロックチェーンの背後にあるテクノロジーが最新で且つ安全、少なくとも理論的には完全に安全であることを常に確認する必要があります。ブロックチェーンを使用する際には、フォーラムでプロジェクトについて読み、コア開発者の意見を確認し、友人や知人と情報交換をし、このブロックチェーン上に構築されたすべてのプロジェクトを確認するようにしましょう！これらのすべて事前行動により、そのブロックチェーンのセキュリティに関したかなり良いアイデアが得られるはずです。

自身の目標を具体化する

最適なブロックチェーンを見つけようとするときに理解すべき必要がある２番目の重要なポイントは、そもそも何に興味があるのか​​ということです。

少し奇妙に聞こえますか？では、説明させてください！

特定のブロックチェーンは、初心者のユーザーにとっても非常に使いやすいものとなっています。つまり、移動、使用、投資が非常に簡単です。ビットコインを例に挙げると、ブロックチェーンには固有の機能はなく、主に投資目的で使用されます。

一方、Polkadot (ポルカドット) などのブロックチェーンは、他のブロックチェーンプロジェクトをサポートし、異なるブロックチェーンネットワークが相互に「通信」できるようにすることを目的としたとても複雑なネットワークです。さて、これはハイエンドの開発者関連の主題です。

Polkadot (ポルカドット) とは何かが気になる方は、このネットワークが何であるかをより深く理解するために、別セクションの「Polkadot (ポルカドット)とは？」を読むことを強くお勧めします。

さて、ここで筆者が言いたい事は、さまざまなブロックチェーンのプラットフォームをリサーチしている理由、興味を理解することができれば、検索対象を大幅に絞り込むことができるようになると言う事です。

DYORによるブロックチェーンの使用例

すべての目標を設定してクリアしたら、３番目のステップは、それらの目標を実現できるブロックチェーンを見つけることです。ここでまた、他の例を挙げて説明したいと思います。

朝食を買うために、食料品店に買い物に行ったと想像してみてください。さて、牛乳とパンを買うのが目的だったのに、何らかの理由で食料品店ではなく衣料品店に買い物に行くことにした場合、おそらくそこには牛乳やパンが見つからないでしょう。

さまざまな種類のブロックチェーンにも同じことが当てはまります。したがって、たとえば、イーサリアムはさまざまなdApp (分散型アプリ) が構築される主要なブロックチェーンですが、以前に話したように、ビットコインは「頭が悪い」ブロックチェーンです。これにはDeFi (分散型金融) の機能がなく、多くの人はビットコインをデジタルゴールドとしてみて、時間の経過とともに価格が上昇するだろうという理由だけでビットコインを購入します。

dAppとDeFiについてよく知らない場合は、「BitDegree仮想通貨101ハンドブック」でこれらのトピックに特化したセクションを確認してみてください。ただし、ここでのポイントは同じです。ブロックチェーンネットワークが異なればその使用例も異なるため、選択したブロックチェーンが何に最適であるかについて実際に独自にリサーチし、それが個々の目的を達成するために最適であるかどうかを確認する必要があります。

ブロックチェーンの背後には強力なコミュニティーがあるのか?

最適なブロックチェーンネットワークをリサーチする際に考慮すべき４番目のポイントは、そのネットワークに熱心で情熱的なコミュニティーがあるかどうか、そしてそのネットワークをナビゲートするのがどれほど簡単かということです。

例を使って見てみましょう。あなたは最近投資を始めたばかりの投資家で、高層プロジェクトや高度なブロックチェーン機能には興味がないと想像してみてください。代わりに、あなたは、いくつかの優れた視点を持ちユニークな機能でユーザーを惹きつけているネットワークに投資したいと考えています。

このような状況で、2 つのブロックチェーンを見つけたと想像してみてください。1 つは定評のあって非常に人気があり、もう 1 つはまだ誰も聞いたことがなく、機能がとても限られています。

定評のあるブロックチェーンを使用すると、複数の取引所でサポートされているため、複数の異なるプロジェクトにアクセスし、さまざまなタイプのトークンを把握し、簡単な方法で取引することができます。さらに、コミュニティーフォーラムも充実しているため、あらゆる質問に答えることができます。

あまり知られていないブロックチェーンの方は状況が異なります。すべてが「宙に浮いている」ようなもので、大規模なプロジェクトが開発されているわけではありません。トークンを交換したい場合は、そのブロックチェーン上でのみ利用可能なエコシステム内で、ある種の複雑で高度なスワッピングツールを使用する必要があります。

このような状況では、有名なブロックチェーンを選択する方が安全で且つ簡単であることは明らかです。このポイントは、次に挙げる５番目のポイントに繋がっています。

詐欺の回避

ここまで、さまざまな種類のブロックチェーンプロトコルとネットワークを分析する際に検討すべき側面について説明してきました。ステップ５では、潜在的に怪しいブロックチェーンがどのようなものかを理解し、それらを回避する方法を紹介したいと思います。

明らかに、多くの場合、詐欺を見分けるというのは簡単なことではありません。ただし、注意すべき兆候がいくつかあります。これらの兆候の多くは、実際には、仮想通貨を利用したプロジェクトを分析する場合と同じです。

まず、ブロックチェーンネットワークの作成者を調べる必要があります。創設者は匿名ですか？そうでない場合、業界内でよく知られており、尊敬されていますか?これらの質問への答えは、怪しいブロックチェーンネットワークの大部分をリストから削除するのに非常に役立ちます。

次に、基本的な質問、ブロックチェーンは安全ですか?開発者はすべてのベストプラクティスを適用していますか? プロジェクトの背後にある目的は何ですか?

これらをすべて理解したら、プロジェクトの資金調達、ロードマップ、ホワイトペーパーなど、より具体的な質問に進むことができます。しかし、結局のところ、最終的には自分の直感に従うしかありません。何か「違和感」がある場合は、多くの場合、安全面を優先してそのプロジェクトを回避する方が良いでしょう。

まとめ

このセクションでは、数あるブロックチェーンの種類の中で、最適なブロックチェーンネットワークを検索および分析する際に考慮すべき最も重要なポイントのいくつかを紹介しました。ここまでの情報で、資金を安全に保ちたい場合に、優れたブロックチェーンと避けるべきブロックチェーンを見分ける方法を理解していただければ光栄です!