2.12 仮想通貨Polygon(ポリゴン)とは?

このセクションでは、仮想通貨におけるPolygon (ポリゴン) とは何かについて解説していきます。

初めに、新しい携帯電話を購入したと想像してみてください。使い始めると、その携帯はとても最先端のもので最新のアプリをすべてサポートしている一方、バッテリーの消耗が非常に早く、すべての読み込みが遅く、たまにアプリが毎回不具合を起こすなど、多くの問題があることに気づきます。

確かに携帯電話を変更することはできますが、その場合、友達全員が使用している最も人気のあるアプリの多くは使用できなくなります。ただし、他にも手段はあります。サードパーティのアップデートを使用すると、携帯電話でこれらの問題の多くを解決できるようになります。本質的に、これはイーサリアムとPolygon (ポリゴン)の関係です。

このセクションでは、仮想通貨Polygon (ポリゴン) とは何かについて徹底解説していきます。それが何であるか、どのように機能するか、そしてなぜそれがすべてのイーサリアムユーザーにとって不可欠なツールになったのかについても合わせて説明していきます。

では、始めていきましょう！

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What is Polygon in Crypto? (Animated Explainer)

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Polygon (ポリゴン) とは？

まず、Polygon (ポリゴン) とは何かというトピックに入る前に、まずイーサリアムと、このブロックチェーンに関連する主な問題をすべて理解する必要があります。本記事はイーサリアム (ETH) に関するセクションではないので、出来るだけ短く簡単に説明したいと思います。

このセクションを書いている時点では、イーサリアム(ETH) はビットコイン (BTC) に次いで２番目に人気のある暗号ネットワークです。スマートコントラクト、dApps (分散型アプリケーション)、DeFi (分散型金融) の中心ハブであるなど、さまざまな理由でとても人気があります。ただし、そうは言っても、これはETHに問題がないという意味ではありません。実際、このブロックチェーンにはかなりの数の大きな問題があります。

何よりもまず、仮想通貨の世界では、イーサリアムは時代遅れのブロックチェーンとして認識されています。もっと高速で使いやすく、維持と保守に必要なリソースがはるかに少ないネットワークは他にもたくさんあります。イーサリアムは間もなくETH 2.0のアップデートを開始し、これらの問題の多くに対処しますが、このセクションを書いている時点では、イーサリアムは特定の領域で確実に欠けているブロックチェーンです。

これらの領域の中で最も注目に値するのは、「1 秒あたりのトランザクション数」とも呼ばれる「TPS」メトリクスです。現時点では、イーサリアムは1秒あたり約30件のトランザクション (取引) を確認できます。ご想像のとおり、これほど人気のあるネットワークにとって、このような数値は弊害をもたらします。たとえば、人気のある競合ブロックチェーンであるSolana (ソラナ) が65,000TPS以上をサポートできるという事実を考慮すると特に当てはまります。その違いはかなり明白です！

イーサリアムは 1 秒あたりわずかなトランザクションしかサポートできないため、ネットワークはガス料金という別の大きな問題に直面します。これらは、イーサリアムで取引を実行するために支払う手数料の事です。たとえば、友人や親戚にETHを送ったり、市場に出た最新のトークンを購入したりする場合に発生します。

基本的に、自分の取引を迅速に確認したい場合は、他の個人が友人や親戚にETHを送金するよりも高い手数料を支払う必要があります。これらの手数料は非常に不合理なものになる可能性があります。

ユーザー側にとって、これはすでに不便であり、世界で２番目に大きいブロックチェーンのあるべき姿ではありません。それに加えて、開発者がこのブロックチェーン上にdApp (分散型アプリケーション) を作成している場合、イーサリアムを扱うのは困難です。

さて、これらすべてが仮想通貨Polygon (ポリゴン) とは何かという問題とどのように結びつくのでしょうか？このセクションで一番大事なことは、Polygon (ポリゴン) がイーサリアムのテクノロジーを利用する別個のブロックチェーンであり、今述べたすべての問題に対処し解決することを目的としているという事です。

Polygon (ポリゴン) は、2017年に作成され、初日からその主な目標はETHに関連するすべての欠点に取り組むことでした。当初、Polygon (ポリゴン) は Matic (マティック) と呼ばれていましたが、ある時点で現在のPolygon (ポリゴン) という名前に変更されました。ただし、ネットワークのネイティブコインは、依然としてマティックコインと呼ばれています。

Polygon (ポリゴン) の仕組みとは？

正直に言えば、Polygon (ポリゴン) がイーサリアムのブロックチェーンに存在する問題の解決を目指しているとだけ言って、そのままにしておくのは簡単です。ただし、そもそもPolygon (ポリゴン) がどのようにしてこれを実現するのかという点も理解することはこのトピックにおいて重要なことです。

このセクションの冒頭で挙げた例を使って考えてみると、イーサリアムはあなたが購入した新しい携帯電話と見ることができます。確かに問題はたくさんありますが、確立されており、最も人気のあるアプリをすべてサポートしているため、依然として最も人気があり広く使用されている携帯電話です。

そして、Polygon (ポリゴン) は、前述した携帯電話のアップデートと考えることができます。仮想通貨の世界では、Polygon (ポリゴン) は「レイヤー 2 スケーリング ソリューション」と呼ばれています。これは複雑なトピックですが、本質的には次のように考えることができます。Polygon (ポリゴン)を使用すると、イーサリアムのブロックチェーン上の開発者とエンドユーザーがそのネットワークに接続し、ETHに関連する多くの欠点を回避できるようになります。

つまり、言い換えると、仮想通貨でコンピューターゲームを購入したいと思っていると想像してみてください。このゲームはイーサリアムのブロックチェーンに基づいており、購入には途方もない量のETHがかかります。価格自体はそれほど高くありませんが、取引手数料は価格の2倍です。では、同じゲームをマティックコインで購入し、ごく少額の取引手数料を支払い、その後もイーサリアムのブロックチェーンで利用できるすべてのメリットを享受しながらゲームをプレイできるとしたらどうなるでしょうか？

良い話に聞こえますよね？簡単に言えば、これは可能であり、Polygon (ポリゴン) の中核機能の 1 つです。それは、ブロックチェーン開発の観点から、Polygon (ポリゴン) が イーサリアム に非常に似ているためです。インターネットの一部では、Polygon (ポリゴン) の動作方法を説明するために「EVM」という用語が使用されています。この用語は「イーサリアム仮想マシン」と略され、本質的にはイーサリアムのコードによって駆動されるエコシステムを指しますが、サードパーティのブロックチェーンに基づいています。

EVMの機能が重要なのはなぜでしょう？その理由は、これにより様々なプロジェクトがほぼシームレスな方法でブロックチェーン間を移行できるようになるからです。たとえば、前述のゲームの開発者は、イーサリアムのブロックチェーンからゲームを取得してPolygon (ポリゴン) に転送することができ、基本的にはまったく同じように動作します。 Polygon (ポリゴン) の追加の利点 (ガス料金が少額であること、超高速なトランザクションなど) がすべて揃っています。この意味で、Polygon (ポリゴン) はイーサリアムのスケールアップに貢献しています。

実は、これもPolygon (ポリゴン) の中心的な目標の１つです。これはレイヤー 2 ブロックチェーンであるため、イーサリアムが扱うすべてのトランザクションの管理を支援し、そうすることでメインネットワークを無期限に拡張できるようにすることを目的としています。

これがどのように機能するかをよりよく理解するために、視覚的な方法で考えることができます。イーサリアムのブロックチェーンを、多種多様な重要なプロセスが毎秒発生するメインの巨大なネットワークとして想像してみてください。ネットワークはとても巨大であるため、混雑し、これまでに説明したすべての問題が発生し始めます。

そこで、Polygon (ポリゴン) と呼ばれるはるかに小規模なネットワークが登場します。それはイーサリアムと通信し、「おい！その膨大な量のデータをすべて私にリダイレクトしてくれ。私はそれをもっと小さな情報単位に凝縮して送り返すよ！」と言います。

Polygon (ポリゴン) は、 Proof-of-Stake (プルーフ・オブ・ステーク) コンセンサスメカニズムを利用することで、まさにそれを行うことができ、このようにしてイーサリアムのメインネットが受ける負荷を軽減します。これが、Polygon (ポリゴン) が「レイヤー 2 スケーリング ソリューション」と呼ばれる理由です。これは文字通り、イーサリアムと連携して動作する小規模なネットワークであり、この大規模なネットワークのプロセス管理を支援することを目的としています。

ただし、Polygon (ポリゴン) は単なる「イーサリアム用のレイヤー 2 スケーリング ソリューション」よりもはるかに大規模なプロジェクトであるということに言及する必要があります。これが私たち (日常ユーザー) が目にする主な機能ですが、Polygon (ポリゴン) を使用すると、開発者は、マルチチェーン指向の親しみやすい方法で、複雑なイーサリアムベースのプロジェクトに取り組むことができます。これはまったく別の分野であり、個別のセクションが必要になるためここでは触れませんが、 Polygon (ポリゴン) は、思っているよりもはるかに大規模なプロジェクトであるということは頭の片隅に置いておいてください。

マティックコイン

このセクションで最後にお話ししたいのは、マティックコインについてです。先ほども触れましたが、これは Polygon (ポリゴン) ブロックチェーンのネイティブ仮想通貨です。しかし、それは何に使われるのでしょうか？

本質的に、Matic (マティック) はユーティリティトークンです。これにはステーキング機能があり、より多くの Matic (マティック) の形で受動的な報酬を獲得するためにコインをステーキングできることを意味します。ステーキングについて詳しく知りたい場合は、「仮想通貨におけるステーキングとは？」のセクションをチェックしてみてください。

マティックコインの 2 番目の大きな目的は、Polygon (ポリゴン) ブロックチェーン上の開発者とユーザーに、ネットワーク上でさまざまなプロセスを実行するよう奨励することです。これはステーキングと関連していますが、計算リソースを Polygon (ポリゴン) に提供し、ネットワーク上でアクティブな開発者であれば、マティックの報酬が得られる可能性があります。

最後に、ブロックチェーン上でトランザクションを実行するときは常に、コインは取引手数料の支払いに使用されます。

このセクションを書いている時点で、Matic (マティック) の時価総額は44億ドルで、その価値は約0.64ドルです。 2021年12月の最高値では2,88ドルの価値がありました。このコインは現在、ステーキング機能によりインフレの仕組みを持っていますが、Polygon (ポリゴン) の背後にあるチームは、ある時点でコインをデフレ状態にすることを目指しています。これは理論的には価値の上昇にもつながる可能性があります。

まとめると、開発者であろうと仮想通貨愛好家であろうと、Polygon (ポリゴン) は間違いなくチェックする価値のある興味深いプロジェクトの 1 つであり、特にイーサリアムに魅了されている場合にはより一層興味が湧いてくる仮想通貨プロジェクトです。